グローバルなマインドセットで、
未知のプロジェクトにも果敢に挑戦
私は水道事業を手掛ける企業でプロジェクトファイナンスに携わった後、コンサルタントに転身し、日本やチリのコンサルティングファームでファイナンシャルモデリングを手掛けてきました。
当時相対していたのは、土木やエネルギーなどインフラ業界のクライアントが中心です。特に砂漠が広くて海岸が長いチリでは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーが急速に発展していました。人々のライフラインを支え、将来性も豊かで、地球環境にも配慮したこのビジネスに私は魅了されました。しかし、コンサルタントの立場ではプロジェクトの一側面に関わることしかできません。そこでもう一歩深く、包括的に携わりたいと考え、独立系再生可能エネルギー発電事業者(IPP)であるヴィーナ・エナジーを次のステップに選んだのです。
再生可能エネルギーの開発は世界的な関心事ですが、中でも日本の市場は誕生からまだ10年ほどと日が浅く、他とは比べ物にならないほどオポチュニティが多いと考えました。それに当社の選考プロセスはチリからでもリモートで参加できたり、職務経歴だけで判断せずファイナンシャルモデリングのスキルや思考力を図る実践的なテストが用意されていたりと、一つひとつのプロセスに誠実さが感じられました。「この姿勢はビジネスや人材への向き合い方にも通じるはずだ」と好感が持てたことも、入社の決め手になりました。
私は現在、12名ほどが在籍するインベストメントチームのシニアマネージャーを務めています。このチームでは主に新規のM&A案件に関するデューデリジェンスや財務的な分析による投資判断の支援や、再生可能エネルギー施設の開発・建設に関するプロジェクトファイナンス、さらには進行中の案件の予算面でのサポートなどを手掛けています。
またM&Aでは売買相手との交渉に携わり、プロジェクトファイナンスならば銀行担当者との調整役を担うなど、各案件の経営・財務状況を理解したうえで外部関係者とコミュニケーションを図ることも、私たちの大事な仕事のひとつです。リスク判断のために社内外の有識者やエンジニア、弁護士などとミーティングをする機会も多く、多面的に知識を習得できることは、このポジションならではの面白さだと感じています。
さらに前例のない案件にチャレンジできる点も、当社ならではの魅力です。特に洋上風力発電や蓄電池、水素ガスの活用といった最先端のプロジェクトについては、日本はおろか世界的にも参考事例が限られてきます。当然リスクやリターンを検討する作業は容易ではありませんが、私たちは情報収集とディスカッションを徹底的に行ったうえで、「まずは実行してみる」ことで答えを探り、独自のノウハウを蓄積していきます。
スピード感を持ってトライアンドエラーを重ねながら、未知のマーケットに挑戦することは、コンサルタント時代には決して叶わなかった仕事のひとつです。正解のない困難な道を進むからこそ、相当のオポチュニティが期待できますし、チャレンジの成果が社会課題の解決に直結する点も醍醐味だと感じています。
最近はインベストメントチームのメンバーを育て、成功へと導くことも新たなやりがいになっています。このチームに日本、韓国、中国、モンゴル、フランス、インドネシア、フィリピンなど国際色豊かな人材が集まっており、そのバックボーンも元銀行員や元コンサルタント、プリライベートエクイティ経験者などさまざまです。その一方で、彼らに共通するのは成長意欲が高いことです。実際、オフィスでは常に各々の専門知識を共有し合うなど、気持ちのいい関係性が育まれています。
また、シンガポール本社のインベストチームのヘッドオフィサーの意向で、他国のプロジェクトチームに参加する機会も豊富です。私自身、先日は韓国に出張し、現地チームの一員として風力発電の入札案件に参画してきました。このように、グローバルなマインドセットの中で幅広い経験を積みたい方にとっても魅力的な職場となるはずです。
再生可能エネルギー業界は猛スピードで変化し続けており、企業や自治体が発電事業者から直接、再生可能エネルギーを購入する「コーポレートPPA(Corporate PPA)」といった興味深いビジネスモデルも登場しています。私の今後の目標は、こうした新たな仕組みを研究・分析して事業発展に役立てることであり、チームメンバーに対しても成長につながるチャレンジの機会を積極的に提供することです。
これから入社してくる方も、ファイナンスのバックグラウンドがあり、再生可能エネルギーへの興味や好奇心とチャレンジやアドベンチャーを楽しめる方でしたら、きっと活躍できるはずです。ぜひ一緒に成長していきましょう。
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