100年先を見据えた「地域共生」の事業に
「土地」の専門知識で貢献
以前は電力会社に勤務し、25年にわたり用地取得や土地管理業務に奔走してきました。仕事には常にやりがいを感じていましたが、気づけばもう50歳です。“キャリアの集大成”に思いをめぐらせる中で、「今後の人生を、これからの社会づくりに役立てたい」という思いがふつふつと湧いてきました。
社会貢献にもさまざまな形がありますが、特に環境問題とエネルギー開発の進化は世界共通の問題です。日本政府も2018年に「2050年の温室効果ガス80%削減」という目標を掲げ、再生可能エネルギーの活用を重要政策に挙げていました。そこで、私が培ってきた「土地」に関する経験と知識のすべてを活かして、クリーンエネルギーの普及の一助を担いたいとの思いから、人生初の転職活動をスタートしました。
ヴィーナ・エナジーを知った時、はじめは外資系企業という“未知の世界”に、縁遠く感じたものです。しかし、アジア太平洋地域の各国で再エネ事業を展開しながらも、各地での「地域共生」を掲げ、地域のパートナーを目指すポリシーに強く共感しました。さらに面接では、会社が用地取得を非常に重視していることが伝わってきたため、「人生をもう一度やり直すつもりで、ここでがんばってみよう」と入社を決意したのです。
入社後は、開発事業の中でも「土地」を起点に動く専門チームに所属しました。土地の選定や発電所開発のプランニングを手掛けるプロジェクトマネージャーとタッグを組み、用地取得に取り組んでいます。
もちろん、地権者の方に大切な財産を託していただくこと、地域の信頼を得ることは容易ではありません。さらに風力発電の場合、送電線の建設などとは異なり、風の向きや強さといったデータを現地で収集・分析する綿密な作業が必要不可欠です。これに合わせて最後の最後まで用地面積の調整が続くため、用地交渉も年単位の長期スパンになります。
このような中で、「どうしたら相手の信頼を得られるのか」、「いかに当社の実績やポリシー、再生可能エネルギーの重要性をお伝えし理解を深めていただくか」、「 土地の売買・賃借に関わる法令上の制限や手続きなどを、一般の方に分かりやすく噛み砕いてお伝えできるか」を考えることが大切です。この仕事にはマニュアルも模範解答もありませんので、コツコツと地域に赴き、相手の想いに向き合いながら我慢強くコミュニケーションを重ねる姿勢が求められます。
そして、一つひとつの努力が実り、地権者の方と固い握手を交わせた時は、やりがいもひとしおです。ある地域の区長様に「将来にわたってこの地域の名が残るような、立派な発電所を建ててください」という言葉をいただいた時には、この仕事の社会的責任の大きさを感じ、背筋が伸びる思いでした。
当社で働く中で、いい意味でカルチャーショックを受けたことが2点あります。それは、「承認スピードの速さ」と、「前例のないプランも否定しない文化」です。用地交渉では大きな予算が動くシーンも多く、稟議に稟議を重ねて判断が遅れる、というケースも少なくありません。その点、当社は上司との距離感が近く、意思決定のメカニズムも効率化されており、ゴー・ノーゴーの判断が圧倒的に早いです。おかげで現場もスピード感を持って動くことができます。
また、一大スケールの開発プランや最先端の取り組みも頭ごなしに否定せず、実現の可能性があれば会社を挙げてチャレンジする姿勢も刺激的です。長年エネルギー業界に身を置いてきた私ですら、「“日本初”レベルの社会貢献ができるかもしれない」と、心が躍る瞬間も少なくありません。
ただし、こうしたプロジェクトも地域に受け入れられなければ机上の空論で終わってしまいますから、企業の認知度向上は非常に重要です。私も今後は日頃の業務に加えてPRやCSR活動などにも貢献していければと考えています。
このように地域と一体になり、今だけでなく50年100年先の社会にも役立つ開発がしたい方には、きっと当社はやりがいに満ちた環境になるはずです。これから入社する方にも、時間をかけて発電所を作り上げ、地域のアップデートに貢献する醍醐味を体感していただきたいです。
Japan's First